全米のメディアは一抹の戸惑いも表した
*NYTimesのblogでは…ミシェル夫人が真冬の会議場で露出した'muscular'な二の腕が、彼女のジムでの1年間のトレーニングの賜物で …彼女が、娘たちが小さかった頃、ガールフレンドと二人で個人トレーナーへの報酬を割り勘にしてトレーニングを始めたこと、最近では娘たちの起きる前や土曜日にも心肺やウェイトのトレーニングを行い、夫もまた同じトレーナーについている、ことも明かした─そのblogでは特別、非難めいたことは書いていなかったが…
http://thecaucus.blogs.nytimes.com/2009/02/25/michelle-obama-goes-sleeveless-again/?scp=5&sq=Michelle%20%20&st=cse
"Michelle Obama Goes Sleeveless, Again"
*東海岸で発行される、ある新聞メディアは、ミシェルの二の腕の鮮烈な印象が「シカゴから来た火打石のよう」だとも書いた。
一方、オバマ夫妻の地元の新聞、Chicago Tribuneでは、何人かの女性ライターがそれぞれ別のコラムで、一斉に皮肉や悪口を連発していた…彼女の季節外れのノースリーブは「皆を立腹させたし、下品だ…」、「彼女のナマ腕がシカゴの火打石だなんて、とんでもない」など─。同じシカゴに住むメディア・ピープルの女性らがミシェルのパフォーマンスに過大な関心や、変な老婆心などを抱いても不思議はないのだが…
*NYTのコラムニストのMaureen Dowdが先週、彼女の腕に触れたコラムは注目だった。モニカの事件でヒラリーを無茶苦茶にこき下ろしてセレブ・コラムニストになった彼女が珍しく同性のミシェルを絶賛しているとは…ミシェルはDowdにすっかり気に入られたのだろうか?
"Should Michelle Cover Up?" By MAUREEN DOWD 「ミシェルは腕を隠す必要があるのか?」By モーリーン・ダウド (抄訳)
冒頭略 (先日、英国のゴードン・ブラウン首相が米国のオバマ大統領を訪れた際)、サラ・ブラウン首相夫人はオバマ大統領の娘たちに、英国で一番人気のショップのドレスとネックレスをプレゼントした。しかし、Solipsist(唯我主義者)なミシェル・オバマ夫人はブラウン首相の息子たちに、Marine One<合衆国大統領を運ぶ専用ヘリ>の模型を贈っただけだった─
<中略> …記者会見に行く際、私はタクシーの中で(同僚のコラムニストの)デビッド・ブルックスに、ミシェルの驚くべきあの腕をどう思うか、尋ねてみた。彼は、彼女はそろそろあの腕を隠すべきではないかと思う、と言った。「彼女はすでにポイントをアピールしたからね。これからは、雷と稲妻は隠すべきだよ。」─でも私は、このことに関する <嘆くべきこと>は別の点にあると思った。「誰かがミシェルに、ワードローブを時々シャッフルして、ちゃんとカバーアップするようにアドバイスすべきよ」、とは先週、The Daily Beastのサンドラ・マックェルウェインも書いていたことだ。
ワシントンという土地は、スタイルの過剰や、セクシュアリティの露出過剰には人々がいつも疑問を抱く土地だ。あまりお洒落な身づくろいに精を出していると、夜遅くまで温暖化ガス排出権のキャップ・アンド・トレード制度の勉強などはしていないのだと察せられる。
デビッドは、ミシェルが、夫が議会演説をしている時に着ていた茄子型でVネックのノンスリーブ・ドレスによって打ち負かされたりしてはいなかった─ある共和党議員はあのときそれに関して、同僚に「ベイブ」と囁いたともいわれるが。
彼は、この地で政策を審議している聴衆たちがあのドレスを、これ見よがしでけばけばしい、と思う可能性もあるという。「ワシントンでは肉感的なものは回避される。この街のガリ勉連中は頭脳的なものが好きだ。彼女は彼女の特定の体の一部などのフィジカルな存在感で、人々に認知されるべきではないな。」 デビッドは、オバマ夫婦がワークアウト狂である話を持ち出した。「僕は時々オバマが大統領選に出馬した理由は、ミシェルが彼女の二頭筋を見せびらかせる場所(platform)を得るためだったんではないかと思うよ。」
選挙キャンペーンの期間中にも、オバマ陣営の上層部では、ミシェル夫人がノンスリーブのドレスを着ないように…彼女がその筋肉と影響力のあるパーソナリティとで他人に威圧感を与えないように、といった討議がなされていたのだ。
あーよかった!彼女はその議論を無視した。私が好きなのは彼女のデザイナー物のドレスからカジュアルなJ-Crewまで着こなすグラマラスな魅力だ。そして彼女が平日におこなっているスープキッチンへの訪問や、市内の学校、軍人の家族などへの訪問活動だ。ミシェルの直感(ひらめき)は、大恐慌時代にもジンジャー・ロジャース(*'40年のアカデミー賞女優)が、羽毛とラメの衣装で滑るように動き回っていたことに対する我々の不況の時代が提案する答えだ。
彼女の腕、そして彼女自身の肌への完璧な自信は、アメリカ人がそれに専心すれば、何でもできるということを思い出させてくれる。
─彼女はヒラリーとは違い(ヒラリーは、彼女の嫌いなファーストレディーの仕事のなかで肌を擦りむいていたのだが…)、ローラとも違い(ローラは長らく姿を現さずに、単なる配偶者、としての役目に引っ込んでいたのだが…)、ミシェルは毎日飛び回っている。その仕事の幅を広げて、寛大な魂と自信にあふれた気質、そしてよくトレーニングされた肉体には何が達成できるかを、我々に示してくれながら。
私は彼女がまた、キャップ・アンド・トレード取引(環境問題・Co2排出権の)等についても、その気軽さと、堂々とした*威勢のよさ(*panache..羽飾りと同意語)とで語ってくれることに疑いはないと思う。
http://www.nytimes.com/2009/03/08/opinion/08dowd.html
++++++++
*Mo Dowdが触れている彼女の「スープキッチンへの訪問」とはこの記事だ… ミシェルの行動は人々を元気にしてくれる。
http://www.nytimes.com/2009/03/11/dining/11lady.html?scp=1&sq=Michelle%20Obama%E2%80%99s%20Message%20-%20Eat%20Fresh%20Food&st=cse
”Michelle Obama’s Agenda Includes Healthful Eating”
*ワシントンで先週、ミシェルはこのノン・プロフィットの店 Miriam’s Kitchenを訪れ、この店が提供するヘルシーで栄養バランスの取れたメニューを礼賛した。ホームレスのためのイベントで数人のホームレスの男女のためにランチをサーブした。
*ミシェルはホワイトハウスに入るや否や第1週目に、彼女が健康づくりのチャンピオンで、ヘルシー・リビングが彼女の主要なアジェンダであることを示した。彼女がこのコミュニティがもつベジタブル・ガーデンを賞賛し、健康な食事にこだわって娘たちに食事を提供する彼女自身のキッチンをメディアに公開し、彼女の食へのポリシーについて語った。
*この国では肥満が蔓延しており、過剰な甘さや・過剰な塩辛さへの嗜好などの対決すべき課題も多い中で、ミシェルが唱えるのは、「Freshで栄養のある食べ物とは、お金持ちだけが楽しめる贅沢ではなく、ごく普通の家族、貧しさと闘う家族などの暮らしにとっても重要なコンポーネントなのだ」というメッセージだ、という。
*東海岸で発行される、ある新聞メディアは、ミシェルの二の腕の鮮烈な印象が「シカゴから来た火打石のよう」だとも書いた。
一方、オバマ夫妻の地元の新聞、Chicago Tribuneでは、何人かの女性ライターがそれぞれ別のコラムで、一斉に皮肉や悪口を連発していた…彼女の季節外れのノースリーブは「皆を立腹させたし、下品だ…」、「彼女のナマ腕がシカゴの火打石だなんて、とんでもない」など─。同じシカゴに住むメディア・ピープルの女性らがミシェルのパフォーマンスに過大な関心や、変な老婆心などを抱いても不思議はないのだが…
*NYTのコラムニストのMaureen Dowdが先週、彼女の腕に触れたコラムは注目だった。モニカの事件でヒラリーを無茶苦茶にこき下ろしてセレブ・コラムニストになった彼女が珍しく同性のミシェルを絶賛しているとは…ミシェルはDowdにすっかり気に入られたのだろうか?
"Should Michelle Cover Up?" By MAUREEN DOWD 「ミシェルは腕を隠す必要があるのか?」By モーリーン・ダウド (抄訳)
冒頭略 (先日、英国のゴードン・ブラウン首相が米国のオバマ大統領を訪れた際)、サラ・ブラウン首相夫人はオバマ大統領の娘たちに、英国で一番人気のショップのドレスとネックレスをプレゼントした。しかし、Solipsist(唯我主義者)なミシェル・オバマ夫人はブラウン首相の息子たちに、Marine One<合衆国大統領を運ぶ専用ヘリ>の模型を贈っただけだった─
<中略> …記者会見に行く際、私はタクシーの中で(同僚のコラムニストの)デビッド・ブルックスに、ミシェルの驚くべきあの腕をどう思うか、尋ねてみた。彼は、彼女はそろそろあの腕を隠すべきではないかと思う、と言った。「彼女はすでにポイントをアピールしたからね。これからは、雷と稲妻は隠すべきだよ。」─でも私は、このことに関する <嘆くべきこと>は別の点にあると思った。「誰かがミシェルに、ワードローブを時々シャッフルして、ちゃんとカバーアップするようにアドバイスすべきよ」、とは先週、The Daily Beastのサンドラ・マックェルウェインも書いていたことだ。
ワシントンという土地は、スタイルの過剰や、セクシュアリティの露出過剰には人々がいつも疑問を抱く土地だ。あまりお洒落な身づくろいに精を出していると、夜遅くまで温暖化ガス排出権のキャップ・アンド・トレード制度の勉強などはしていないのだと察せられる。
デビッドは、ミシェルが、夫が議会演説をしている時に着ていた茄子型でVネックのノンスリーブ・ドレスによって打ち負かされたりしてはいなかった─ある共和党議員はあのときそれに関して、同僚に「ベイブ」と囁いたともいわれるが。
彼は、この地で政策を審議している聴衆たちがあのドレスを、これ見よがしでけばけばしい、と思う可能性もあるという。「ワシントンでは肉感的なものは回避される。この街のガリ勉連中は頭脳的なものが好きだ。彼女は彼女の特定の体の一部などのフィジカルな存在感で、人々に認知されるべきではないな。」 デビッドは、オバマ夫婦がワークアウト狂である話を持ち出した。「僕は時々オバマが大統領選に出馬した理由は、ミシェルが彼女の二頭筋を見せびらかせる場所(platform)を得るためだったんではないかと思うよ。」
選挙キャンペーンの期間中にも、オバマ陣営の上層部では、ミシェル夫人がノンスリーブのドレスを着ないように…彼女がその筋肉と影響力のあるパーソナリティとで他人に威圧感を与えないように、といった討議がなされていたのだ。
あーよかった!彼女はその議論を無視した。私が好きなのは彼女のデザイナー物のドレスからカジュアルなJ-Crewまで着こなすグラマラスな魅力だ。そして彼女が平日におこなっているスープキッチンへの訪問や、市内の学校、軍人の家族などへの訪問活動だ。ミシェルの直感(ひらめき)は、大恐慌時代にもジンジャー・ロジャース(*'40年のアカデミー賞女優)が、羽毛とラメの衣装で滑るように動き回っていたことに対する我々の不況の時代が提案する答えだ。
彼女の腕、そして彼女自身の肌への完璧な自信は、アメリカ人がそれに専心すれば、何でもできるということを思い出させてくれる。
─彼女はヒラリーとは違い(ヒラリーは、彼女の嫌いなファーストレディーの仕事のなかで肌を擦りむいていたのだが…)、ローラとも違い(ローラは長らく姿を現さずに、単なる配偶者、としての役目に引っ込んでいたのだが…)、ミシェルは毎日飛び回っている。その仕事の幅を広げて、寛大な魂と自信にあふれた気質、そしてよくトレーニングされた肉体には何が達成できるかを、我々に示してくれながら。
私は彼女がまた、キャップ・アンド・トレード取引(環境問題・Co2排出権の)等についても、その気軽さと、堂々とした*威勢のよさ(*panache..羽飾りと同意語)とで語ってくれることに疑いはないと思う。
http://www.nytimes.com/2009/03/08/opinion/08dowd.html
++++++++
*Mo Dowdが触れている彼女の「スープキッチンへの訪問」とはこの記事だ… ミシェルの行動は人々を元気にしてくれる。
http://www.nytimes.com/2009/03/11/dining/11lady.html?scp=1&sq=Michelle%20Obama%E2%80%99s%20Message%20-%20Eat%20Fresh%20Food&st=cse
”Michelle Obama’s Agenda Includes Healthful Eating”
*ワシントンで先週、ミシェルはこのノン・プロフィットの店 Miriam’s Kitchenを訪れ、この店が提供するヘルシーで栄養バランスの取れたメニューを礼賛した。ホームレスのためのイベントで数人のホームレスの男女のためにランチをサーブした。
*ミシェルはホワイトハウスに入るや否や第1週目に、彼女が健康づくりのチャンピオンで、ヘルシー・リビングが彼女の主要なアジェンダであることを示した。彼女がこのコミュニティがもつベジタブル・ガーデンを賞賛し、健康な食事にこだわって娘たちに食事を提供する彼女自身のキッチンをメディアに公開し、彼女の食へのポリシーについて語った。
*この国では肥満が蔓延しており、過剰な甘さや・過剰な塩辛さへの嗜好などの対決すべき課題も多い中で、ミシェルが唱えるのは、「Freshで栄養のある食べ物とは、お金持ちだけが楽しめる贅沢ではなく、ごく普通の家族、貧しさと闘う家族などの暮らしにとっても重要なコンポーネントなのだ」というメッセージだ、という。
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