Monday, September 30, 2013

オバマ&ロウハニ:ライト、カメラ、アクション!Obama-Rouhani: lights, camera, action -By Pepe Escobar



 
オバマ-ロウハニ:ライト、カメラ、アクション!By ペペ・エスコバル(9/19, Asia Times
 
 舞台の準備は整った。今日までにイランの最高指導者Ayatollah Khameneiは、Hassan Rouhani大統領による新たな政権に、イランの核開発プログラムについてワシントンと討議するための全権を委ねた。
 これは、アメリカ大統領バラク・オバマがロウハニとの間で手紙を交換している、と明かした、たった数日後のことだった(ロウハニへの全権委任は、信任の厚かった前任の核問題交渉担当大使Seyed Hossein Mousavianが日本のメディアに寄稿したop-edコラムで最初に確認された…)

 最高指導者の立場がどこにあるのか、を考えるのは重要だ。先の火曜日、彼は革命防衛隊(IRGC)のエリートたちに向けたスピーチのなかで、「我々は核兵器を受け入れない…これは、アメリカやそれ以外の国の存在のためにでなく…我々自身の信念のためだ…そして、我々が誰も核兵器を持つべきではないというときには、我々が、それらを追及してはいないことは確かだ」、と言った。

 ハメネイは、ロウハニの外交攻勢を全面的に支持して、公けに二つの概念を強調した…それはすなわち、「英雄的な柔軟性」(ちょうどレスラーが戦術的な理由で相手に道を譲りつつ、ライバルに注意を注ぎ続けるような…)であり、また「チャンピオンの余裕」なのだという─その言葉はハメネイ自身がアラビア語から翻訳した著書のサブタイトルとも一致する(その本は、シーア派第2の預言者、Hasan ibn Aliが、7世紀にいかに敵に柔軟性をみせて戦争を回避したかを伝えた書だ)
 
 …このことは来週火曜にオバマとロウハニの歴史的会談が、NYでの国連総会に付随して確実に持たれることを意味しているのか?(否。─恐らく、ホワイトハウスは既に、オバマはロウハニに「会うことはないだろう」、と否定した。しかし、そのプロセスが暗示するのは、ワシントンとテヘランは近いうちに、最高レベルにおいて対話すべき、ということだ)
 
妨害者を監視せよ  Watch the Spoiler

 ハメネイは、革命防衛隊IRGCに対し「防衛隊が、政治的なフィールドで活動せねばならない、という必要はない」と語った…これは、彼らが新たな核開発交渉から外れるということの暗示…(核問題の関係書類が外務省に手渡されたことで)でもある…

 イランの外相、Mohammad Javad Zarifとはその任にある人物だが… ここに彼の考え方に関する優れた洞察記事がある…ロウハニがイランの原子力エネルギー機関の長官に任命した前・外相のAli Akbar Salehiもまた、ウィーンでIAEAに対して、そろそろ「nuclear fileと呼ばれるものを終わりにすべき時だと語った。

 今や、そのすべてのプロセスが目も眩む速さで行われているのは…アフマディネジャドの時代からのラディカルな決別である(彼のもとでは、IRGCというものが過激に政治化されていた)。ハメネイによるスピーチの前日にロウハニは彼自身IRGCに対して…「政治的な潮流に関与せず、その上で超然とあってほしい」と要請した…。
 
 それゆえに、イランは今やチェス盤の駒を進めている。今のところ、アメリカからの何らの実質的な回答はないが、ゲームを損ねる妨害者たちはすでに過熱状態だ。

 イスラエルが、それ自身に対する大いなる「現存する脅威」にストレスを与えるべく動こうと手筈を整えている対象とは、「テヘランからダマスカス…そしてベイルートへと至る戦略的な弧」…に関してだと(退任する駐米イスラエル大使)Michael Oren.が語ったのは、偶然ではない。
 
 今や、明らかなのは…テル・アビブの政府が、バシャール・アル・アサドの世俗的なアラブ共和国政権よりも、むしろ…ダマスカスでの力関係に埋め込まれた…Jabhat al-Nusraの、アル・カイダ・タイプのJihad戦士たちの力の強化を望んでいることだ。

 それには─必要ならば他の証拠もある─イスラエルと、そしていま一つの民主主義の模範を気取っている湾岸協力会議(GCC)の石油王族らの間の利害の集約点に関する証拠が。こうしたプレーヤーたちはことごとく、アラブの民衆からは苦々しい軽蔑の念を抱かれていることは、驚きではない。
 
 テル・アビブの政権は、シリアの化学兵器についての関係書類に無条件な砲撃をしかけている…イランの存在しない武器をも含むかもしれぬ「現状(condition)」…に関する記述に圧力をかけ、そして誰もが、アサドが国連の化学兵器査察官の調査に協力していない(ヒズボラとイランとの共謀のもとに)と信じるよう…圧力をもかけているのだ。シリアの「反乱勢力」の軍事的リーダー、General Selim Idrissは、イスラエルとGCCの操り人形として─既に…ダマスカスが化学兵器をレバノンとイラクに移送したと述べる宣伝作戦をも始めている。

…サウード家に関して言えば、同王家は…ロシアの外交は毒よりも悪しきものだ、とみなしている─彼らは、ジュネーブでの第2回会議すらも望んでいない─サウジの諜報機関幹部の長Bandar bin Sultan王子─又の名をバンダル・ブッシュが、プーチンに個人的に語ったように…。彼らは、体制の転換を望んでおり、そして彼らはそれを今望んでいるのだ…彼らは、最も致死的な「反乱軍」の勢力たちを武装させ続けているが、それは今や、暴走状態だ。

 オバマ政権は─シリアとはもちろん、ロシアにとっての「レッドライン〔赤線〕」だ(ロシアにとってそれが、アメリカにとってイスラエルが重要であるのと同じ位、重要なものとして)─というモスクワのメッセージというものを銘記しているべきだ…そして、ホワイトハウスは─ハメネイ自身による、オマーンのSultan Qaboosを通じたメッセージをも銘記すべきなのだ…その骨子とは、「シリアを破壊しようとする者は誰でも、その地域での彼らの石油とガスを失う準備をすべき」だ、ということだった…。
 シリアの化学兵器に関する膠着状態の解決策とは、Asia Timesによって報じられた通り─ダマスカスと、テヘラン、モスクワによって講じられており、のちには、北京にも支持された。それは実際に、オバマ政権をそれ自身から救うものなのだ。

 
しかし、先週末に行われたインタビュー でオバマは…イランに関して言及し、相変わらずの…誤ったメッセージに立ち戻っていた─
 「私は、イラン人たちが理解していることとは、核問題が我々にとって化学兵器問題よりも、はるかに大きな問題だということだと思う─核のイランが…イスラエルに対して与えている脅威とは、我々の権益の核心により近い、ということだ。同地域での核武装競争とは地域の安定性を深く損ねるものとして…」
 ─そこには、イスラエルに対する「脅威」は存在しない、なぜなら核武装したイランというものは存在しなくなるからだ…とハメネイは再び強調した。宣言ないまま核武装している国とは、イスラエルであってイランではない。そして、化学兵器の問題とは、オバマ自身の無謀な「レッドライン」の議論(それによって、おそらく…彼の「アサドは去るべきだ…」という先のレッドラインを強化する手段にされている…)の対象ではありえない…

 ここ に、私は大きな構図を捉えたワンショット(RTの記事)を寄稿した。先週、行われたキルギスタンでの上海協力機構(SCO)の会合で、ロウハニはプーチンと、中国の習近平首相とも会談した。彼らは今や、シリアだけでなく、イランの核開発の一件に関しても協調的な戦略を模索している。
 
 ロシアと中国は、イランの平和的核開発プログラム遂行の権利をも強く支持している。そしてまず第一に、BRICS諸国と、インドネシア、アルゼンチン、そしてイラン自身のような地域的台頭勢力というものも、彼らの…アメリカによる無制限な覇権の濫用に代わる、法の下での多極的な国際秩序の推進をはかっている…
 外交は、シリアの悲劇を解決するために一策を講じようと試みている。そして、外交的な努力は、「34年間のワシントンとテヘランの間の不信の壁」を解決する策を持つべきだ…問題は、オバマが妨害者たちをにらみ倒すことのできるような「英雄的な柔軟さ」を持てるかどうかなのだ。
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/MID-01-190913.html
*NYの国連総会のロウハニ大統領の演説の際にはオバマが欠席…期待された両者の握手はなかったが、9月28日にははじめて両首脳が15分間電話で会話(1979年以来の直接対話を開始)

ホメイニ師の孫娘─私はカラー・レボリューションを起こしたい 10/13, Asharq Al-Awsat)

Zara Eshraghiは、フェミニストとしてはっきり物を言うイランの人権活動家だが…彼女はたまたま、イラン・イスラム共和国の創始者Ayatollah Ruhollah Khomeiniの孫娘でもある…彼女は穏健派のリーダーHassan Rouhaniの大統領選出にひき続き、この国の状況に対する見解を述べている。彼女は、論議を呼んでいるイランでの警察による女性の服装規制〔dress code〕について語り、伝統的な黒いチャドルを廃止して「カラー・レボリューション」を起こすのだと誓っている。

 彼女は、彼女のユニークな服装のセンスを彼女の家族から受け継いだという。彼女の祖母は常に、誰よりも美しく装っていた…また、ホメイニ師自身が黒を纏うことを嫌っていたと語る。Eshraghiは改革派の前首相Mohammad Khatamiの弟Mohammad-Reza Khatamiの妻で、イランの音楽や、ファッションや、その国の未来への希望についても語っている…

ホメイニ師の孫娘…戦争に関するジョークが批判されて、フェイスブックを閉鎖 (Radio Free Europe, 10/20) 
 Khomeini's Granddaughter Quits Facebook Over War Joke 

 1980-88年のイラン・イラク戦争はイラン人に傷ましい記憶を残し、何千何万人もの兵士たちが命を失い殉教者と称えられた─故ホメイニ師が言ったとされるあるセリフが彼の孫娘のFacebookに掲載された際には論議が起こった…ホメイニの孫娘Naeimeh Eshraghiはジョークを投稿したことを否定したがそれは最近彼女のFacebookに彼女のIDで書き込まれていた。
 「私たちがよく、イマームに言っていたジョーク、…そして彼が常に冗談交じりに想いだしていた事とはこうだ…
─"ヘイ、Pasdaran(革命防衛隊のメンバーの名)、殉教戦士(Matyrs)たちの未亡人を娶ったらどうだ…俺も、自分がPasdarだったならなと思う"…」
…騒動のなかでEshraghiSNSサイトのアカウントを閉鎖した…
 殉教戦士(Martyrs)とは戦争で命を落とした兵士や革命防衛隊(IRGC)のメンバーを指し、イスラム共和国では特別なステータスを持ち、通りには彼らの幾人かの名がつけられその顔が街角の壁画にも描かれている。
Zahra Eshraghi, Iranian activist
and granddaughter of Ayatollah Khomeini
 戦中戦後には、兵士やIRGCのメンバーたちが戦争未亡人たちと結婚するよう奨励された(彼女らはしばしば自分や子供たちを食べさせていくことができなかった)
 幾人かの人々は、多くの人を戦場に送り戦争を長引かせたと批判されてきたホメイニが…そうしたジョークを言った可能性もあるというが、他の人々はそのような傷ましく暗い歴史の一章にEshraghiが光を当てたことに憤り、批判はあらゆる側からもたらされる─強硬派メディアや殉教兵士らの遺族、穏健派、反体制派などのすべての側がこのジョークには否認を表明している
http://www.rferl.org/content/iran-ayatollah-khomeini-joke-facebook-grandaughter/25140665.html
※Ayatola Khamenei's gotta facebook
https://www.facebook.com/www.Khamenei.ir
 

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