アフガニスタン情勢を専攻する若い米国人学生を含むCIA職員10名の死者を出し、米国の諜報能力に大きな疑問符が!
事件早々の翌日には「アル・ジャジーラ英語版」が犯人のヨルダン人内科医、Humam Khalil Abu Mulalal-Balawiのプロフィールを素早く掲載したと西欧メディアが報じた。Balawiがアル・カイダ系のネット掲示板やジハディスト・ブログの有名人で、アラブ・メディアにも知られる人物だったから…らしいのだが?
自爆テロ犯の医師、Abu Mulalal-Balawiはヨルダンの諜報機関が、CIAに「信頼できる情報屋」として紹介していた。しかし実は、彼はパキスタンのタリバンと、アル・カイダにも雇われた3重、または4重スパイの貌をもっていた‥
http://english.aljazeera.net/news/asia/2010/01/2010197189398339.html
CIA attack 'revenge for Mehsud'
自爆テロ犯Humam Khalil Abu Mulalal-Balawi |
Asharq Al-Awsat Visits Home of CIA Triple Agent 07/01/2010
Balawiは、米国のCIAに緊密に協力しているヨルダンの諜報機関General Intelligence Directorateが、信頼できる情報屋と保証してCIAに紹介。CIAは彼をアフガンの基地に送り込んだ。医者という職業柄、彼はアフガンでアル-ザワヒリを探す任務を帯びていたという。
イラクにおいて、アル・カイダの大物だったアブ・ザルカウィなどの居場所の特定や暗殺に多大な協力をしてきたのもこのヨルダンの諜報組織で、イラク開戦以来、米国から毎年何百万ドルもの資金援助を受けてきたという。
アフガン・パキスタン国境地帯付近のKhostのCIA基地はアル・カイダ関係の情報の収集を目的としており、ヨルダンの保証付でアルカイダに入り込めるダブルエージェントとなれば、喉から手が出るほど欲する人物だったという。パキスタンのタリバンも事件後、この自爆犯は当初CIAがリクルートし、その後パキスタンのタリバンにもダブルエージェントとして働く提案を持ちかけてきた人物であることを公表した。http://www.nytimes.com/2010/01/05/world/asia/05cia.html?hp
Attacker in Afghanistan Was a Double Agent
CIAのKhost基地の自爆犯Balawiが、犯行前にタリバンのニュー・リーダー、Hakimullah Mehsudと共に写っている声明ビデオのオリジナルは、西欧メディアには余り出ていないが見ものかもしれない。Hakimullahはこのビデオで健在が確認されたが、その後1月17日に空爆で怪我を負い死亡したとも、再び噂された(しかしその後再び声明ビデオ等も流され、彼は生きているようである)
http://www.youtube.com/watch?v=9F-VO1MAoX0&feature=player_embedded
Balawiの声明ビデオでは、この自爆テロが米国によるタリバンの前リーダー、ベイトゥラ・メスードの暗殺の仇討ちだとはっきり宣言。http://english.aljazeera.net/news/asia/2009/03/2009331171735191991.html
Obituary: Baitullah Mehsud
NYタイムスのThe Ledeブログは同ビデオのリンクを掲載した
http://thelede.blogs.nytimes.com/2010/01/09/from-jihadist-blogger-to-suicide-bomber/
From the Jihadist Blogger to Suicide Bomber
http://www.nytimes.com/2010/01/10/world/middleeast/10balawi.html?hp
Bomber Who Killed C.I.A. Officers Appears in Video
サウジの準政府系新聞Asharq Alawsatの女性コラムニストのDiana Mukkaledは、Balawiが911テロ犯のMohammed Ataと Zyad Jarrahに次ぐ、「大物自爆テロ犯」のようにも書いている。
http://www.aawsat.com/english/news.asp?section=2&id=19525
Al Balawi: After Ata and al Jarrah
彼女のコラムは、「イラクのアル・カイダの“butcher屠殺人”と呼ばれたAbu Musab al Zarqawiのような無謀な人物が出たおかげで、昨今の我々はアル・カイダの人気が無くなったのではと信じ込まされていたが‥今回の事件からみても、アル・カイダはいまだに彼らジハード願望のある若者に人気があるではないか」と論じる。
彼女は、「オンライン上の“JIHADIST CHARACTER”
* 写真右:Diana Mukkaled