Monday, October 13, 2008

サラ・ペイリンと階級戦争/”The Class War Before Palin ” By DAVID BROOKS

October 10, 2008
”ペイリン以前の階級間闘争” By デビッド・ブルックス (*これは適当な試訳です)
http://www.nytimes.com/2008/10/10/opinion/10brooks.html?em

モダンな保守主義とは反乱分子のインテリ層というものから始まった。リチャード・ウィーバーは、「アイデアには結果がともなう」と題した本を書いた。ラッセル・カークはエドムンド・ブルケをアメリカ的コンテクストの中に配置した。ウィリアム・バックリーは有名な言葉として、彼はボストンの電話帳の最初の2000の名前の中に記されるほうが、ハーバード大学の教務陣になるより好ましいといった。しかし彼はこの2つだけが唯一の選択肢とは考えなかった。彼の生涯は都市型の価値観や洗練性、そして厳格で継続的な知性の応用を祝福するものだった。

エリートの意見に組する必要性に導かれて、保守主義者たちは知的な反エスタブリッシュメントのシンクタンクや、雑誌を設立しようとした。彼らはリベラルの教授たちのアイディアを軽蔑したが、教養のある(洗練された)マインドについては軽蔑しなかった。

ロナルド・レーガンはインテリではなかった、しかし彼は誠実な信念とアイディアをもち、何十年かをそれのために費やし、働いた。彼は中西部にルーツを持っているが、ハリウッドをも愛した。そして時に、共和党は広い同盟関係─スモールタウンの価値観を西海岸地域にまで拡大したようにみえる。

1976年に、選挙の接戦の中、ジェラルド・フォードは西海岸を制覇し、北西部の州のNJやコネチカット、バーモントやメインをも制した。1984年にレーガンはミネソタ以外の全ての州で勝利した。

しかし過去の15年間、この同じ議論は何千人もの政治家やTVやラジオのトーク司会者によってなされてきた。この国は内陸中央部の健康な Joe Sixpacksと、洗練されすぎ、過度に教育を受け、世俗的になりすぎた海岸部の市民達とに分断された。

リベラルな知識人への軽侮の念は、教育度の高い階層全体への軽侮の念へとスリップしていった。リベラルは海岸地域の謙遜を持っていた─ 保守主義者が彼ら自身の反エリート主義をはぐくんだのと同様に─そしてミラー・イメージとしてのカテゴリー、そしてミラー・イメージとしての怒りを抱いたが、同様にその言葉は痛烈なエフェクトを生んだ。

共和党支持者達は彼ら独自のリーダーシップのスタイルをはぐくんだ。もしも民主党のリーダー達が、慎重な思索と自省的態度を賞賛するなら、共和党は腹の底からの本音の政治をよしとした。

ジョージ・ブッシュは共和党内でのポピュリストとしての過剰性をやや抑えてきた─反移民政策の熱狂、孤立主義など─しかし彼はそれにスタイリッシュにフィットした。フレッド・バーンズが著書に書いたように、「チーフの反乱」としてのブッシュの態度は「西や東海岸には住まない米国の一般大衆の政治的見解、文化的なテイストを 反映した」。
彼は洗練されてはおらず、彼の成り行き任せの時間を洗練された人間とともには過ごさなかった。ファーストレディーのローラ・ブッシュが言ったように、彼女と大統領はワシントンに新しい友達をつくりに来たわけではない─そして彼らは作らなかった。」

こうしたトレンドの政治的効果は明確だ。共和党は教育度の高い地域を除外した。シリコンバレー、北バージニア、そしてNYの近郊地域、フィラデルフィア、シカゴそしてRaleigh-Durham。西海岸と北西部地域は殆ど除外された。

共和党は全ての職業人をも除外した。弁護士達はいまや民主党を4対1の割合で支持している。ドクター層では2対1、IT企業エグゼクティブでは5対1で、投資銀行家達では2対1だ。
これは共和党が金融業界のサポートを得る才能を失わせた。

保守主義者はエリート大学やメインストリーム・メディアでは30年前のように稀有となった。もっとも賢明な若いアメリカ人は今過度にリベラルな環境で教育されている。

今年は物事を変える可能性があった。共和党は3人の都市部大統領候補を得た。しかし階層間のつまらぬ争いはコントロールを失わせた。ルディー・ジュリアーニは共和党のコンベンションでコスモポリタンたちを軽蔑した。ミット・ロムニーはそのスピーチで「東のエリート達」を攻撃した!負け印はサラ・ペイリンを選んだ。

ペイリンはスマートで政治的に経験度が高く、勇敢で人好きがする。彼女の議会での、そしてディベートでのパフォーマンスは印象的だ。しかしどの米国の政治家も階層間紛争のカードをペイリンほど恒常的に用いたりしない。誰もそんなに絶え間なく、世界を内陸部の田舎者と海岸部のエリートのものとに分けたりしない。

彼女は共和党のパーソナリティ変化の新たなるステップだ。一度は保守主義者はチャーチルとリンカーンを最も敬愛した─大きく違うバックグラウンドから出た2人、リーダーシップを絶え間ない読書や歴史理解、洗練された思想から生み出した。いまやこうした性質はありふれた(庶民的な?)タッチの元に失墜した。

そして、政治的には、共和党は2極においても押しつぶされた。この党は労働者階級の支持を、無視の罪により失った─ なぜなら彼らは経済的な心配に対するポリシーを打ち出さなかったから。そして教育度の高い階層の支持もコミッションの喪失により失った─そうした階層が既にどこかに言ってしまったと党員に告げる事によって。

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