Friday, October 9, 2009

マクリスタル中将にホワイトハウスが立腹?/White House angry at General Stanley McChrystal speech on Afghanistan


「McChrystal中将の語った戦略に関するコメントで──オバマ大統領と、アフガニスタンのNATO軍司令官が厳しい緊張関係に」??

ホワイトハウスが、マクリスタル中将のアフガン戦略のスピーチに立腹… (10/5, By Alex Spillius in Washington, The Telegraph UK)

 米政権に近い情報筋によると、McChrystal中将(米軍・NATO軍のアフガン総司令官)が先週、ロンドンで無遠慮なスピーチを行ったことが、大統領のアドバイザーたちにショックを与え、彼らを立腹させた。
 そのスピーチの翌日、彼は大統領に呼ばれ、シカゴでのオリンピック開催のプロモーション(不首尾に終わったものの)のためコペンハーゲンのTarmacについたオバマ大統領と、エアフォース・ワンのなかで25分のあいだ差し向かいでぎこちなく話をした。

 明らかに司令官に対する非難の意を表わしながら、国防長官のRobertGatesはこういう、「一般市民であろうと軍の関係者であろうと、こうした“熟慮”に関わる我々のすべては、大統領に対して自分のできるベストなアドバイスを率直に、しかし、個人的に伝えなければならない」、「理想的にいえば、軍事的なことがらに関するアドバイスは、命令系統に従って伝えられるべきだ」

 大統領が、McChrystal中将に対して発言をトーンダウンすべきだといったかどうかについて尋ねられて、彼(Gates国防相)はCBSにこう答えた、「自分はそこにはいなかったので質問には答えられない。しかしそれは、彼らにとってお互いによりよく知り合う機会になったことだろう。私は、彼らが直接的に見解を交換し合っただろう、と思う」

 オバマ政権のあるアドバイザーはこういう、「人々は、McChrystalがナイーブな人間なのか成り上がり者なのか判断しかねている。私の目には、彼がワシントン流の“厳しいやり方”(ハードボール)に慣れているとはみえないし、たぶん、彼は単に考えを率直に開陳しすぎたのだと思う」

 アフガニスタンで10万のNATO勢力と並び、6万8千の米軍兵力を統率しているMcChrystal中将はロンドンで、対アル・カイダの作戦において無人偵察機(drone)による空爆と特殊部隊の作戦行動に、一層依存度を高めようという提案をきっぱりはねつけた。

 彼はIISS(the Institute of International and Strategic Studies)に対して、副大統領のJoe Bidenにも支持されたそのような方法は、アフガニスタン・パキスタンを“Chaos-istan…《混乱のStan…》”に導くものだ、と述べたのだ──彼はその方法を支持するかと訊かれて、「私の短い答えは“ノー”だ」、といった。

 彼はそしてこう続けた、「待っていても好ましい結果が長続きするというわけがない。そのような努力には、無限に続く勝ち目などないのだ、そして世論の支持を得られるものでもない」

 この言葉は、オバマ政権の一部からは、ホワイトハウスでの論議がスローペースなことへの辛らつな批判とも受け取られた。McChrystalは大統領の求めに応じ、8月31日にアフガニスタンの情勢に関するレポートを提出したが、オバマはそれに対して先週彼の、2回目のプリンシパル・ミーティング(重要会議)を開いただけなのだ。

 彼は今週、少なくとももう一回は会議を開くだろうが、McChrystal中将の進言にどの程度したがい、4万の追加米軍兵力を送るかどうか、を決定する為にさらに数週間を要するだろう。ある軍事エキスパートはこういう、「彼らにはいまだに協力関係はあるが、現時点でそれはあまりよいものではない」
 コメンテーターのうちの幾人かは中将のロンドンでの発言を、上官に対する不服従の寸前にある、と評した。

 Yale大学の憲法学のエキスパートBruce Ackermanは、ワシントンポストに対してこういう、「司令官として、McChrystalはそんなパブリックな声明を発する立場にはない」
 彼はまた上級軍人がそのように、「大統領にたいしてパブリックな場で彼の戦略を受け容れるようにプレッシャーを与える」ということは、とても普通ではない、と付け加えた。

 ホワイトハウスと同中将との関係は、アフガニスタンでの同盟国のミッションについての、彼のインウツな情勢レポートが漏洩されて以来、気まずいものになっているという。その時以来、ホワイトハウスの側近たちは大統領に、中将の忠告とは反する内容のブリーフィングを続けているという。

 中将はその後、(ロンドンでの)スピーチ同様の率直なインタビューをいくつも行っている。彼はNewsweek誌に対して、アフガニスタンでの中途半端な戦略には、断固反対すると述べている。「建物の半分が焼けるのにまかせた後に、その火事が鎮められるわけがない…」

 軍とホワイトハウスの間の亀裂が深まるにつれ、軍の上級幹部たちは、ホワイトハウスが事態に迅速に対処できないことを批判し始めている。
 彼らは、McChrystal中将が進言する大きな地上兵力なしにはアフガンでのミッションは失敗に終わり、タリバン勢力が戻るだろうとの観測を隠そうとはしない。

 国防長官の前・アシスタントであるLawrence Korbは、「もしも事態が悪化した場合に、人々は自分らが何を頼んだかということをよく認識しておいてほしい、と彼等は望んでいる」、といった。

 批評家はまた、オバマ大統領がコペンハーゲンでの接触の前に、McChrystal中将には6月にたった一度しか会ったことがなかった、と批判している…
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/northamerica/usa/barackobama/6259582/White-House-angry-at-General-Stanley-McChrystal-speech-on-Afghanistan.html#

*McChrystal中将は元NFLのPat Tillmanのアフガンでの戦死事件(同僚の射撃によるフレンドリー・ファイヤで死亡した)に関する隠蔽疑惑で、米国民の間では就任当初から疑念をもたれているらしいhttp://tinyurl.com/yl2bdr5
*でも、このLeMondeの記事訳によると疑惑はそれどころではないようだ…これが真実なら、オバマが彼を何故起用したのかが疑問になる… http://tinyurl.com/yfy6y5j

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